2021/05/15 18:10
更新が2月以来、久しぶりのBlogアップですね。
本日Twitterにて、お茶の淹れ方の明記をしてほしいという投稿がありましたので私なりにまとめてみました。
岩茶専門店なので基本的には簡単な「岩茶」の淹れ方をお伝えしようと思います。
この方法、簡単なだけではなくすごくリッチなんです!味わいや香りもリッチになる傾向が高くなるだけでなく、愉しみの幅も広がる淹れ方です!
ではしばしお付き合いくださいませ。
まずはじめに、このお茶のメリットとデメリットをご紹介しますね。
【この淹れ方のメリット】
・茶葉の量を考えなくても良いこと
・淡く上品な味わいになりやすいこと
・煎持ちが良い(抽出回数が多く長時間ティータイムを楽しめる)こと
・練習しやすいこと
・早くはいること
・簡単であること
・今後この淹れ方を元に自分に合った淹れ方を開発できること
【この淹れ方のデメリット】
・茶葉を多く用いること
【材料】
・岩茶(よれており、かさばるタイプの茶葉)
*今回はBグレード慧苑坑老叢水仙を使用
・沸騰したお湯(湯沸かし用のやかん含む)
【茶器】
・磁器の蓋碗
・ピッチャー
・飲杯
【事前準備】
蓋碗、ピッチャー、飲杯を沸騰したお湯で温めておく。
【淹れ方】
(1)蓋碗のお湯とピッチャーのお湯を捨てる。
(2)蓋碗が温かいうちに岩茶を蓋碗に入れる。
*岩茶の量は1パック8gを何も考えずにスタンダードな容量の蓋碗に投入する。
(4)スタンダードな容量の蓋碗の中に7〜8割ほどの茶葉が入る。
(5)茶葉が浸る位まで沸騰したお湯を注ぐ。
(6)お湯を注いだら抽出時間ゼロですぐにピッチャーに移す。(抽出1回目)
(7)飲杯の中のお湯を捨てる。
(8)ピッチャーの中のお茶を飲杯に注ぐ。
(9)飲むには少し薄い濃度ではいっているかもしれませんがお味が気に入れば飲んでも良いです。
(10)1回目抽出し終わった後の状態の茶葉、目には見えないけれど実はジワジワと成分が抽出され続けています。
(11)蓋碗内の茶葉が浸るまでお湯を注ぐ。
(12)抽出時間ゼロですぐにピッチャーに移す(抽出2回目)。
飲杯にお茶を注ぐ。
(13)満足いくまで上記(11)〜(12)を繰り返しお茶を楽しむ。
【応用】
お茶の中には、甘み、塩味、酸味、旨味、渋み、苦味が程度こそ異なりますが全て含まれています。どこを強調させたいか、または目立たないようにしたいかにより、お湯の温度を調節し、抽出時間を変え、茶器を変え、水を変えていきます。それに伴い1つのお茶であっても味わいや香りが変化していきます。
上記淹れ方を繰り返す過程で、ご自身の好みの濃度を調節したり、そのお茶の自分に合う抽出回数の目安が感覚的にわかったりしてきます。本当に!
薄いと感じたら抽出時間を長くしてみたり、味が強いと感じたら茶葉の量を少なくしてみたり色々応用がききます。
ここが分かればしめたもの!
これを繰り返すうちに、あなただけのあなたの味覚に合ったあなたの淹れ方、すなわちあなた流の淹れ方が確立していきます!!!結構すごいでしょ。
1つのお茶をもってして、無限の探訪を可能とさせるのです!
更にご家族やご友人、お客様にお茶をお淹れして交流を楽しみ、仲良くなればなるほど、人の好みは実に多様であることを実感し、相手の好みが分かるようになればなるほど今度は相手に合わせたお茶の淹れ方さえも会得してしまうという恐ろしいほどの楽しみの広がりを見せます。
楽しみが伝播し、ご自身のみならず今度はお知り合いも茶沼へと変貌してしまうかもしれません(笑)
どうぞ悪用なされませぬように。
いえいえ、少しでも読んでくださった方のティータイムが愉しいものとなりますように。
長文お付き合い頂きありがとうございました。