2021/02/22 00:52
武夷岩茶作りの家系〜陳一族〜
(皇御茗は代々陳一族により製茶業を営んでおります。)
今回は武夷岩茶を作る皇御茗を創り上げた伝統的な一族の系譜についてご紹介致します。
それではしばしお付き合いくださいませ。
陳一族の住まいは武夷茶の郷である天心村慧苑坑にあり、なん世代にも渡り茶業を営んでいる農家です。
約100年以上前(清の光緒帝の時代)に陳一族の祖先が慧苑坑、九龍窠、牛欄坑などの伝統的な畑を開拓して茶樹を植え、岩茶作りの一族の物語が幕が開けます。
(約百年以上前は牛欄坑のような有名産地も荒れ地だったのですね。牛欄坑の品質が認められたのも結構最近の話だったりします。)
そしてしばらくは茶農家としての陳一族の生活が続いていきます。
前世紀80年代、陳一族の3代目陳克春が商業と農業を営み、自身の畑を守り、武夷茶人の勤勉さと粘り強い精神をもって畑を大きく開き茶園を拡大しました。現在180000㎡の茶園を武夷山の伝統的な産地に保有しております。
楓樹窠、九龍窠、竹窠、馬頭岩、仏国岩、水帘洞、玉華洞、三仰峰全てに陳一族の畑があり、慧苑坑での規模においてはもはや最大となります。
武夷山に多くある岩茶メーカーの中でも陳一族の所有する畑は広大で、岩茶商品のラインナップがトップレベルです。
(BASEの商品ラインナップにはまだ掲載がない、ニューフェイスが後ろに沢山控えております。今後ご紹介させて頂く機会もあると思いますので乞うご期待くださいませ。)
90年代に入り、改革開放された頃、陳克春は「皇室御茶園」の意を取り「皇御茗」ブランドを立ち上げました。ここから皇御茗の新しい旅路が幕を開けるのです。以降、一般の茶農家から同時に経営への道をも歩み始めます。
(ここでようやく皇御茗の名前が出てきますね。皇御茗の名前となったのは結構最近のことです。)
正岩茶の伝統的な産地、岩茶製造の技術、百年伝承される高い品質、陳一族は代々伝わった製茶技術を守り、心を込めてお茶を作ります。
製品である岩茶の品質が高く、中国のいたる所で名が知れ渡り、お客様や商売人に皇御茗の名を広める事ができました。幸いな事に業界内においても、同業者からもお誉めの言葉を頂きます。
(岩茶の世界で「正岩茶核心産区」という言葉を良く聞きますが、これはただ単に正岩茶の産地というよりも「伝統的な産地」のニュアンスも含んでいます。)
現在生産規模が拡大しており、初制場(発酵までの工程を担う工場)が2箇所あり、精制場(焙煎、精製を担う工場)が1箇所、茶葉文化交流センターが2箇所あります。さらに皇御茗の茶園は武夷山の岩茶メーカーの中で初めて監視カメラを設置しており、茶葉の育成から摘採までの全てを管理しております。
(例えば山崩れが起きた時、畑の様子が監視カメラに映し出されるので関係者がスマホのアプリを通して畑の状態を確認することもできます。管理者が実際畑へ行かずとも会社のモニターで24時間茶畑の様子を観察できるのです。)
そして現在は陳一族の4代目陳守彪が引き継ぎ「天心明月」ブランドを立ち上げました。ハイレベルな正岩茶を作ることに専念し、ただ伝統的な製法を模倣するだけではない洗練された高品質の正岩茶を製造することを保証しています。
(天心明月は禅の言葉なのですが、その意味はまた機会がある時にお話させて頂きます。
また、弊社で販売しております「半岩茶武夷三昧」ですが確かに産地こそ正岩なのですが、私の独断と偏見で「正岩茶」の商品名でお客様に提供するのは少々心苦しい品質なので敢えて「半岩茶」として販売しております。)
〜正岩茶のその先へ〜
さて、慧苑坑、古井、楓樹窠、九龍窠、竹窠、牛欄坑、馬頭岩全てに天心明月ブランドの茶園があります。
皇御茗独自の他メーカーと異なる点と致しまして、茶農家から茶葉を買わずに管理が透明化されている自社所有畑からのみ産出される原材料で正岩茶を製造している事が挙げられます。
伝統的な正岩茶の畑の保有面積は業界内でもトップです。これは実はなかなか有利な事で、所有面積が広いという事は有名畑の中でもとりわけ良い区画を良い条件で選択する事も可能であるということです。つまりは伝統的な畑の中の原材料を自由に厳選する事ができるのです。最終的には決して模倣が出来ない独自の正岩茶を作ることができます。
(畑の名前に頼らず、原材料の良さをもって高品質な正岩茶を提供できるのが皇御茗の強みの1つです。)
以上、簡単ではありますが皇御茗の歴史と現在を紹介させて頂きました。
最後まで読んで頂きまして誠にありがとうございました。